ミネソタより、論点の整理

ただいま私はミネソタ州ミネアポリスにいます。

色んな人と話してなるほどと思ったことをノート代わりに記録しておきたいと思います。

 

①ロボットと神経科学:行動の模倣か、内部メカニズムか?

制御工学から見た話だと思うので、分野で違うのかもしれないけれど…

組織的な行動を示すロボットで、生物に着想を得ているものの話はいくつも耳にした。

今回思ったのは、outputの再現に力を入れているということ。

で、そのためにはどんなアルゴリズムが適しているか?というのが基本思想なのではないだろうか。

別の原理で全く区別できないoutputが得られた時に、果たして両者は別のものと言えるか、という哲学的問題はさておき、

コミュニケーションの際には意識しておくべきかと思った。

 

②学習と基礎神経科学:hard-wiredかどうか?

今「学習」と呼ばれているものは、基本的にbottom-upに重きが置かれている。

ハードウェアのスペックの問題でできなかったものが、技術の進歩で圧倒的な結果を残しました!

という流れなのだから当たり前だが、シンプルな系はよりhard-wiredである傾向があることは念頭に置くべきだろう。

機械が解くべき(解いている)問題が「複雑」かどうかもよく分からないし…

特にsparse codingが嗅覚系全般に見られる(らしい)ことを考えると、実用的な範囲でヒトを目標にする理由はあまりないのかもしれない。

視覚の場合はマウスとかだろうか。

本来top-downで相当達成されているものを、無理やりbottom-upで再現しているのかもしれない。

学習という言葉の定義の違いも、その辺にポイントがあるのかも?

シンプルな系の使い道は基本原理にあると思ってたけど、関係が逆転して個別アルゴリズムになっていくのかも。